誰もが働きやすい環境を、社員自らが作る ―女性活躍に向けたムサシの挑戦―

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3/8は国際女性デー。女性の権利を守り、ジェンダー平等の実現を目指すことを目的として定められた国際記念日です。
日本の製造業における管理的職業従事者に占める女性の割合は7.1%。依然として低い水準にあります。(参考:経済産業省「商工業実態基本調査」)
取締役レベルになると、その割合はさらに低く、多くの企業で数%程度にとどまります。
このような状況下で、ムサシの女性社員比率10.6%(2023年度末時点)、女性取締役比率36%という数字は、日本の製造業において極めて高い水準にあります。


女性のキャリア形成のサポートにおいて、ムサシは国内製造業におけるリーディングカンパニーを目指して日々新たな挑戦に取り組んでいます。
その鍵となるのは社員一人一人の挑戦意欲。男性・女性を問わず誰もが働きやすい環境づくりを、社員自ら推進していることがムサシの大きな強みです。

今回その1事例として、昨年行った女性専用休憩室の新設を紹介。まだまだ男性が多い製造部門の事務所で、女性の働きやすさに注目した挑戦を紐解きます。


以下、担当者の岡田拓巳さん(所属:NPプロジェクト)に挑戦の全貌を語ってもらいました。

女性社員の増加で見えてきた、働きにくさの課題

※グローバル規模でムサシのものづくりを支える製造事務所


2006年にムサシへ入社。以後、製造一筋のムサシ人生です。一般の作業者から始まり、50名前後の製造チームを束ねるリーダー、そして製造の管理部署まで。様々な形でムサシのものづくりに関わってきました。
直近の数年間働いていた場所は、ムサシグループのものづくりの基盤を支えるスタッフが集まる事務所、通称「製造事務所」です。広いデスクスペースに複数の会議スペースを備え、30名ほどが働いています。今までは男性社会だった製造事務所にも、徐々に女性のメンバーが増えてきた今年の初め頃、COO(最高執行責任者)を務める役員の森崎に、声をかけられたんです

「ねぇ、岡田さん。この事務所の女性陣、休憩時間なのに窮屈そうにしてないかな?」
最初、森崎が何を言っているのかあまりピンと来ていなかったのですが、よくよく見てみると、あることに気づきました。男性社員は休憩スペースに集まり、談笑したり居眠りをしたりして体を休めていますが、女性社員は自席に残っていたのです。

「製造事務所の休憩スペース、使いにくいのかなぁ。これでは仕事と休憩の切り替えもしにくいよね。心配だなぁ」

森崎の指摘を受け、さりげなく同僚の女性社員に聞いてみると「休憩スペースは混んでるので…ここで大丈夫です」と歯切れの悪い返事。一部の社員にとって居心地の悪い空間になってしまっていると感じました。

森崎に相談すると「女性専用の休憩スペースを作ってはどうか」とのアドバイス。「2か月で完成させよう」との指示を受け、早速企画に取り掛かりました。

女性社員の声を意識した休憩室づくり

※新設された女性専用休憩室

はじめは、同僚同士でおしゃべりを楽しめるような空間にするべきなのかなと思っていました。しかし、女性社員にヒアリングをすると想定外の返事が返ってきたんです。
「できれば、一人きりで一息つける場所が欲しいです」

そのため、とにかくパーソナルな空間づくりを意識して行動を始めました。アルミ製の衝立を用意し、フロアマットを敷くために床を採寸。設置する家具やフロアマットは、同僚女性にお願いして、一緒に選んでもらいました。当時の資料を見返すと、行動を起こしてから1か月後には大体の設備が揃っていました。我ながらテキパキと用意を進められたなぁと感じています。

こうして完成した女性専用休憩室。自然光が差し込む、シンプルで落ち着く空間に仕上げることが出来ました。手前味噌ながら、自信作。同僚の女性からは、「事務所の席を離れて休憩できるので、仕事とのメリハリがつくようになった」と上々の評判です。

誰もが働きやすいムサシを目指して

今回の挑戦を通じて、まず役員の森崎の観察力に驚きました。現場主義を貫き、ささいな「働きにくさの種」を見逃さない感性を見習いたいなと思いました。自分たちの行動次第で働く環境を整えることが出来ると気づけたことも、大きな収穫だったなと思います。

実はこの冬、慣れ親しんだ製造事務所を離れ、新たな業務に挑戦することになりました。それはムサシグループの新たな工場建設。休憩室より何倍も規模の大きい建屋になりますが、「誰かの役に立ちたい」というマインドを持ち続け、精一杯努めようと思います。(了)

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