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レースレポート

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全日本ロードレース選手権 第5戦 in もてぎ

開催日
2012年8月4日(土)〜5日(日)
開催サーキット
ツインリンクもてぎ
天候
晴れ-路面状況:ドライ
出場クラス
J-GP2/J-GP3
ライダー
浦本修充/徳留真紀
予選結果
浦本修充:5位/徳留真紀:6位
決勝結果
浦本修充:リタイヤ/徳留真紀:2位

レース結果

 鈴鹿8耐の余韻に浸る間もなく翌週末の8月4日・5日と、 栃木県ツインリンクもてぎで全日本第5戦ツインリンクもてぎ2&4が開催された。 ネーミングの通り、このレースは四輪のフォーミュラニッポンと併催され、 開催クラスはJ-GP2クラスとJ-GP3クラスとなっている。 このレースにMuSASHi RTハルク・プロからは、J-GP2クラスに浦本修充、 J-GP3クラスに徳留真紀のレギュラーライダー二名が参戦した。 ツインリンクもてぎでのレースは4月の開幕戦で既に両クラスとも行われているが、 今回は真夏の時期の開催ということで気温が高く、必然的に路面温度も8耐並みの高温となった。 さらにはダウンフォースが付けられた四輪のフォーミュラマシンはコーナーで 非常に高いコーナリングスピードで走り抜けるため、 タイヤのゴムを路面に文字通り擦り付けることになる。 そのために、タイヤのゴムがコース上に残る。このゴムが路面コンディションを大きく変えるため、 四輪の走行後に二輪が走るとグリップのフィーリングが大きく変化する。 こうしたことへの対応も、このレースウイークでは大きな課題となった。

J-GP2

 5月の第3戦筑波大会から約3か月ぶりの全日本。 このインターバルにSUGOのテストを6月にこなしていたが、 それでもJ-GP2マシンでの走行は浦本にとって久々の走行となった。 金曜日のART合同テスト走行の1本目はタイムは伸びなかったものの、 浦本のフィーリング的にはよく、それに基づいてマシンのセットアップを進めていくこととなった。 しかしチームと浦本がタイムアップのために施すセッティングがことごとく裏目に出て、 タイムアップとフィーリングアップにつながらない。 予選時間35分間をフルに使ってセットアップしたが思うようなフィーリングは得られず、 スターティンググリッドは2列目6番手となった。 それでもチームは様々な角度からマシンを検証し、決勝日朝のウォームアップ走行で やっと安定して走ることができるセットアップの方向性を見付け、スターティンググリッドにマシンを並べた。
 決勝がスタート。まずまずのスタートを切り、一気に複数台のマシンをインから抜いて行った 浦本だったがスピードが速すぎて2コーナー立ち上がりでハイサイドを起こして転倒。 そのままリタイヤとなってしまった。

J-GP3

 7月にテストを行い、まずまずのタイムを出して順調な仕上がりを見せていた徳留。 しかしレースウイーク入りしてから、テストで出した2分1秒台のタイムに再び入れることができず、 四輪との併催による路面コンディションへの対応と高い気温への対応にやや手間取ることになった。 そして出した予選タイムは2分2秒220。事前テストで1秒台に入っていたことを考えれば 決して速いタイムではないが、それでもポールシッターからコンマ7秒差で、 トップを十分に狙える位置に付けることはできていた。 決勝日朝のウォームアップ走行も4番手と、まずまずの順位で終了。 決勝への期待が高まる中、スタートを迎えることとなった。
 徳留はスタートでやや出遅れるが、それでも順位を挽回してオープニングラップを4位でメインスタンド前に戻ってくる。 レースは2分2秒前半と全体的にスローペース。そのため、トップグループは複数台での争いとなり、 ストレートやコーナーで抜きつ抜かれつの、息の抜けない展開となっていく。 しかし徳留はこの状況の中でも冷静にペースを維持し、トップグループの中でレースを展開する。 終盤になってトップ争いは3台に絞られた。徳留もこの中に加わり、 最後に先頭に出るシミュレーションをしていたが、3位のマシンに途中で抜かれ、 最後の90度コーナーで抜き返して2位に順位を戻したがここから先にパッシングポイントはなく、 そのまま2位でチェッカーとなった。

チームメンバーのコメント

本田重樹監督

 J-GP2クラスの浦本修充はこのレースウイーク中、 セッティングをうまく出せずに終始苦労することとなりました。 浦本のフィーリングとマシンのバランスがマッチせず思うような仕上げができず、 決勝日朝のフリー走行でやっと何とか方向性を見出したような状況で決勝を迎えることになりました。 気合の入った浦本はオープニングラップからペースを上げようとトライし、 複数台をパスして1コーナーへ飛び込みましたが速度が高すぎたようでハイサイドし転倒。 リタイヤとなってしまいました。 この失敗を次に向け、しっかり立て直してSUGOの結果につなげてくれれば、 今回のレースのミスは生きるのではないかと思います。そういう意味でも次戦に期待します。
 J-GP3クラスの徳留真紀はさすがベテランらしく、 セットアップも常に段階を踏んで仕上げることができていました。 予選はポジション的に今一つの位置でしたが、決勝は常にトップグループに加わり、 そこから脱落することなく、優勝した仲城選手とレースをリードしました。 残念ながら優勝は逃しましたがこの2位は次戦に向けて大きな可能性を感じさせる順位だったと思います。 我々もハードにさらにテコ入れをし、パフォーマンスアップを図ってSUGO大会の優勝を目指します。 今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。次も全力で頑張ります。

浦本修充選手

 金曜日のART合同テスト1本目で、タイム時代は出ていませんでしたが フィーリングはよかったのでその方向でセットアップを進めようとしたのですが、 チョイスしたものがすべて逆方向に出てしまい、うまくセットアップを進めることができませんでした。 その流れで決勝日朝のフリー走行まで来てしまい、そこである程度の方向性を見付けることはできたのですが、 不完全な状態で決勝を迎えなければならなくなってしまいました。 この流れは転倒で終わってしまった前回の筑波のレースと全く同じだったので、 同じミスはしないようにと自分に何度も言い聞かせ、落ち着いていたつもりではいたのですが、 結果を見れば1周目の1コーナーでハイサイドでの転倒と、やはり焦っている自分がいたのかもしれません。 ですが結果を覆すことはできませんし、反省すべきところはしっかり反省し、 この悔しさを次のレースにぶつけたいと思います。 マシンをしっかり仕上げられなかったのも、マシンの状態をしっかり把握できない自分の力不足ですし、 どこまでいけるのか判断もできてないので、まだまだ勉強することがたくさんあると痛感させられた前回の筑波、 そして今回のもてぎのレースでした。気持ちをしっかり切り替えて、次のSUGOのレースは勝ちに行きます。

徳留真紀選手

 予選順位は今一つでしたがタイム的にはトップからそれほど離されていないし、 決勝は十分にトップ争いができると思っていました。 実際に決勝は自分のイメージ通りの展開になりました。 トップを走っていた仲城選手のバイクがすごく走っていて、それに周りが惑わされていた印象です。 それに対して自分のバイクは、アドバイザーの小西さんだったり岡田さんだったり、 社長だったりがコースサイドで走りを見てくれて、そのコメントをマシンにフィードバックして 仕上げていたのでとても安定して走っていて、十分に優勝を狙える仕上がりになっていました。 四輪の走行後ということで普段のツインリンクもてぎのコースのフィーリングとは違っている部分があって 難しいところもありましたが、それでも車体が安定していてくれたので、十分に勝負できるレベルにありました。 仲城選手の速いところ、遅いところを確認して、それぞれのポイントが自分とは逆の印象だったので、 自分が速いところで仕掛けようとしていたのですが、後ろから國峰選手が来て、 自分のプランがそこで崩れてしまいました。 それでも90度コーナーで抜き返してなんとか2位まで上がったのですが、 そこから先で仲城選手を抜くことはできませんでした。 優勝するくらい頑張ったのですが残念です。次は絶対に勝ちたいと思います。

全日本第5戦がスタート

J-GP2浦本選手

J-GP3徳留選手

J-GP3徳留選手

徳留選手が2位表彰台獲得!