レースレポート
全日本ロードレース選手権 第2戦 in 鈴鹿
- ■開催日
- 2012年4月14日(土)〜15日(日)
- ■開催サーキット
- 鈴鹿サーキット
- ■天候
- 決勝 晴れ-路面状況:ドライ
- ■出場クラス
- JSB1000
- ■ライダー
- 高橋巧
- ■予選結果
- 2位
- ■決勝結果
- 1位
レース結果
2012シーズンも開幕し、第1戦から2週間のインターバルを経て第2戦鈴鹿2&4が4月14日・15日に行われた。 今回のレースはそのネーミングからも分かるように、二輪だけでなく四輪レースと併催。カテゴリーはフォーミュラニッポンとなる。 今回のレースにMuSASHi RTハルク・プロからは、JSB1000クラスの高橋巧が参戦する。
JSB1000
前回のツインリンクもてぎでは序盤の独走体勢を後半に覆されて2位に終わってしまった高橋。チームは事前テストから問題点を洗い出し、対策を練って第2戦鈴鹿のレースウイーク入りとなった。最大の反省点は、なかなか安定しない春先の気温の変化に対応できる幅広いマシンセッティングを作ること。タイヤチョイスも含め、チームとしてベストなパッケージングを作りつつ、コンディションが急変したときの対応策も持てるようにレースウイークでの走行をこなすこととなった。
あいにくのウエットコンディションの中、土曜日の11時10分にQ1がスタート。
ところが1周目にエンジンブローしたマシンからオイルが大量にコース上に出てしまい、赤旗中断。オイル処理のため、中断が1時間以上にもなってしまった。そのために形式を計時スタイルに変更し、予選は午後4時20分から50分までの30分に短縮されて行われることとなった。
幸い朝から降っていた雨が昼前には止み、JSB1000クラスの予選がスタートする午後4時20分にはわずかにウエットパッチが残ってはいるものの、ドライ用タイヤで走行可能なコンディションにまで回復した。問題は走行する車両台数で、今回はエントリーが44台と多くコース上の混雑が予想された。実際に予選で高橋はクリアラップが取れず、そんな状況ながら2分7秒286をマークし、2番グリッドから決勝を迎えることになった。
決勝朝のウォームアップ走行を2分7秒511で2番手で終え、順調にスケジュールを消化。いよいよ15ラップでの決勝がスタートとなった。
スタートでやや出遅れ、1コーナーへは5番手で入った。直後のS字入り口で4位に、さらにS字2個目で3位へポジションアップ。高橋と前を走る2台でトップグループを形成することとなった。2周目に2分8秒台、3周目に2分7秒台と順調にペースを上げていくトップグループ。しかし高橋が想定していたペースよりはやや遅めのラップタイムだったことから、3周目のS字コーナーで2位に、さらに続くダンロップコーナーでトップに出るとペースを2分7秒前半に上げ、後続を引き離しにかかる。しかし後ろの2台も高橋のペースに引っ張られる形でペースアップ。その差がなかなか広がらない。それでもコンマ2秒から3秒ほど速いペースで周回を重ねる高橋に対し、後ろが徐々に離れていく。12周終わりで2秒7ほど差が広がったが、周回遅れを交わすタイミングで再び差を詰められ、それでも終盤にさらに高橋はペースを上げ、結果的には2位に1秒6の差を付けて見事今季1勝目を飾った。
チームメンバーのコメント
本田重樹監督
大変嬉しい優勝でした。前回の悔しい2位からこの鈴鹿でのスプリントレースでやっと勝つことができました。さらには優勝へ至るまでのプロセスもとても大事で、そこをしっかりと具現化した巧の走りにはスタッフ一同、喜びもひとしおです。レース展開的にも決していいスタートではありませんでしたが、前を冷静に見て、これならいけると判断して前に出て、大げさに引き離すようなことはせず、後ろとの距離をしっかり確認しながら自分のペースというものをしっかり守り、温存した力を最後のスパートという形で発揮したレースマネージメントはベテランのようなレース運びで、前回の敗戦がいい薬になりました。この勢いを次戦の筑波、さらにはオートポリスと続くレースで続け、JSB1000のチャンピオン獲得に向けて巧には頑張ってほしいと思います。スタッフ一同、本当に嬉しい勝利となりました。応援、ありがとうございました。
高橋巧選手
スタートは少し出遅れてしまったのですが、落ち着いてトップグループに追い付き、そこからペースを見て、少し早めではあったのですがペース自体が自分の想定していたものより遅かったので前に出てレースすることにしました。後ろとの差を確認しながら走っていたので途中、差が詰まったときも無理せず、安定して走ることを心がけました。前回が本当に悔しい2位だったので、これでやっと落ち着いて次のレースに向かうことができます。嬉しい顔を見せないって回りの人に言われましたが、まだ今年は1勝ですし、嬉しさを見せるのはタイトル獲得のときまで取っておきます。次も勝ちます。

2012シーズン第2戦は鈴鹿

高橋巧選手

表彰台の高橋選手

本田監督と