若きBEYONDER の挑戦 ──ワクワク働ける環境が揃う「植物バイオ事業部」の新たな試み

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武蔵精密工業(以下、ムサシ)はこれまで、本社がある愛知県の東三河エリアの土壌を活用した植物バイオサイエンス事業の構築を目指し研究開発を続けてきました。そして2022年9月、一定の研究成果が得られたことを受け、正式に「植物バイオ事業部」の新設が決定。

初期メンバーとして配属された岡田知之さんと園原詩野さんは現在、ヘルスケア領域を中心に複数のプロジェクトを同時に立ち上げ、さまざまな角度から事業開発を推進しています。

「社会に大きなインパクトを与えたい」「新たな研究成果を事業につなげたい」。そう話す2人に、今回の所属に至る経緯から現在の仕事内容、今後の展望などを聞きました。
岡田 知之
2009年にムサシに新卒で入社。生産管理部にて中長期の生産計画・推進を行うグループで7年ほど経験を積み、社内のほぼすべてのカテゴリーの部品の生産推進に携わる。新機種の立上プロジェクトを推進する経験を経て、経営企画室に配属。2022年9月には新設された植物バイオ事業部の所属となり、事業企画・事業開発推進の全般を担務している。

園原 詩野
大学時代は理学部、大学院時代を農学部で過ごし、6年間生物を中心に研究した。2017年、ムサシへ入社。研究開発部に所属し、コンピューター上のシミュレーションで工学的問題を解決するCAE(Computer Aided Engineering)の業務に従事。その後、植物バイオ領域に配属され、1年の育休期間を経て、2022年度に復帰。同年9月に植物バイオ事業部の初期メンバーとなり、現職。

植物バイオ事業部でスタートした新たな挑戦

──はじめに、植物バイオ事業部へ配属となったきっかけを教えてください。

岡田:もともと、新規事業領域への挑戦に関心があったんです。ムサシは2018年に「MUSASHi Innovation Lab CLUE」というイノベーションの開発拠点を完成させていて、僕はそこで開催されたデザイン思考を学ぶ研修に参加したことがありました。

その頃はプロジェクトのリーダー的な役割として、裁量を持って働くことにやりがいを感じていた時期で、新しいことへのチャレンジに興味があったんです。実際に起業の方法やスタートアップについて学ぶうちに「簡単なことではないが、絶対に無理なことでもない。何よりもワクワクする!」と感じるようになりました。

その後、社内のインキュベーションプログラムに参加して事業アイデアを磨き、新規事業としてスタートを切ることに。ただ、1年ほど取り組んだ段階で事業化の難しさを感じる場面が増え、中断を余儀なくされました。

そのタイミングで植物バイオ領域立ち上げの話を聞き、ぜひ参画したいと会社に意思を伝え、現在に至ります。その頃は身も心も削ってプロジェクトを進めていた経験から、健康の大切さを強く実感していた時期でもあったので、ヘルスケア領域に関わることはまさに私が望んでいたことでした。



──園原さんはどういった経緯で配属になりましたか?

園原:私は入社して3年ほどは、ムサシの研究開発部に所属していました。その後、2020年に社内で植物バイオサイエンス事業の構築を目的とした研究機関が開設されたタイミングで会社に希望を伝えていました。

2021年は1年間の育児休暇をいただき、2022年に復帰。その頃には植物バイオ事業に関するプロジェクトが発足されていたため私も参画の意思を会社に伝え、同年9月に正式に配属となりました。

背景にある想いとしては、やはり大学時代に生物研究を続けていたことが大きな理由です。大学院にも進学し研究を続けましたが、就職活動では希望通りの仕事を見つけることができませんでした。結果的に、地元に本社があるムサシとご縁があり入社をしたのですが、まさかここで学生時代にずっとしていた生物の研究が出来るとは思っていませんでした。

ムサシの植物バイオ事業は、基礎研究から関わることができることが魅力です。つまり、植物そのものを研究し、そこで生まれた成果をベースに製品を開発するというプロセスです。

新規事業の立ち上げフェーズであることも1つの理由ですが、それでも学生時代に思い描いていた理想の仕事に取り組めているため、非常に大きなやりがいを感じています。

ビジネスと植物研究、異なる2人の仕事内容と魅力

──現在の仕事内容もぜひ教えてください。

岡田:一言で表すと、事業企画と事業化推進が僕の仕事です。基礎研究から上がってきた成果をもとに社会実装させることが役割で、市場のニーズや競合他社の動向を読みながら、製品として価値のあるものを生み出すことが求められます。一連のデータやアイデアをまとめ、社長の前でプレゼンテーションをする機会も多く、筋の良い提案ができた時はやはり嬉しくなります。

直近1ヶ月は製品化に向けて商品サンプルを作っていたのですが、一段落すると再び調査や事業企画を別プロジェクトで推進します。常に4〜5つの企画が動いているのでパニックになりそうなこともありますが、これは幸せな忙しさなのでまったく苦になりません。あれもできそう、これもやってみたいと、常に心はワクワクしている状態です。

また、一つひとつのプロジェクトの規模が大きいので夢があります。目標売上に掲げる金額も100億円、300億円と非常に桁が大きい。ノーベル賞を狙おうと本気で話し合ったりもしていて、事業の成功が本当に楽しみなんです。



──園原さんは研究職ですが、具体的にどんなお仕事になりますか?

園原:東三河は日本最長の断層帯である中央構造線上に位置しています。この土地で採取された植物には、世界的に見ても非常に貴重な機能性成分(ファイトケミカル)が発見されているため、それを製品化に向けて研究を進めることが私の役割です。

土壌や植物を採取してDNAを抽出して分析する仕事が中心で、現在は豊橋技術科学大学と奈良先端科学技術大学院大学との共同研究も進めています。ここでは、大学の先生方が基礎研究によって発見した成分を共有してもらい、製品開発に関する議論などを進めています。
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最近ではムサシ専用の研究施設である「M Lab」が完成したため、機器の選定や発注業務なども担当しました。自社の研究設備が整えば、今まで以上に集中した環境で研究にも取り組める。世の中をあっと驚かせる発見をすることが私のモチベーションです。

チーム連携も抜群。ワクワク働き続けられる環境

──上司との関係や職場の雰囲気も教えてもらえますか?

岡田:まず確実に言えるのは、継国さんのおかげで仕事に楽しく取り組めているということです。配属前に面談の機会があり、そこで僕の考え方や仕事で望むことなど、色々な角度から継国さんはヒアリングしてくれました。

1番初めの事業戦略のベースは継国さんが考えてくれたものの、決められたことをただ実行させていくわけではなく、僕や園原さんの意見も交えて一緒に創り上げていく感覚があります。最近では僕も一緒に戦略立案に携わることがあり、アイデアを出せば「よし、やってみよう!」と挑戦の後押しをしてくれるので、とても気持ちよく仕事ができています。

同僚の園原さんは僕からすると、ちょっとぶっ飛んだ人です(笑)。言い方を変えれば芯がしっかりしていて、自分の信念を曲げずにまっすぐ進む印象があります。僕はどちらかというと周囲を気にして落ち込んだりするタイプなので、よく励まされています。

園原:私の自己認識も大体同じなので、間違っていないと思います。1人で食事をするのも旅をするのも全然気にならない。社内で性格診断をした時も、私と岡田さんで真逆だったんですよ。

岡田さんはコミュニケーション力に長けていて、スケジュールも細かく管理ができる。私は人と話すのが苦手で、計画も大枠が決まれば走り始めてしまう性格なので、岡田さんの仕事の進め方を見るといつも尊敬してしまいます。



──性格は逆でも、すごく良いコンビネーションが生まれそうですね!

岡田:一見すると僕が自由奔放で園原さんがしっかり者という印象を受ける人も多いと思いますが、実際は逆なんですよね。だからこそお互いの長所と短所をうまく補い合えている。

あとはやはり、継国さんのチームビルディングが素晴らしいのだと思います。僕自身もこれまでチームでプロジェクトを進めるという経験を多くしましたが、本当に難しい。誰かが悪いとかではなく、全員が良かれと思っているのにズレが生じてしまうなど正解がない領域だと感じているので。

園原:私からすると、岡田さんも継国さんもとても話しやすく、どんな意見も受け止めてくれる信頼感があるので遠慮なく提案ができます。年齢でいうと私が一番年下ですが、誰とでもフラットに会話できる職場なので仕事も非常に進めやすいですね。

2人が目指す植物バイオ事業部の未来

──最後に、今後の目標や展望についてお願いします。

岡田:実現させたいことはいくつかあります。まずは植物バイオ事業を成功させて、実績を作ること。これまでも新規事業開発にチャレンジする機会はあったものの、自分が携わったもので世に出たものがまだないので、製品のリリースは目下の目標です。

セルフブランディングにも力を入れて、ムサシの岡田ではなく、岡田というネームバリューが先に来る状態にもしたいですね。将来的には社外での起業にも挑戦して、ムサシとの相乗効果が生まれるような連携ができたら面白いなと感じています。こういう新しい挑戦ができるムサシは僕にとって最高の会社です。

園原:私は専門分野以外の勉強もして、幅広く貢献したいと思っています。昨年は新たに4つ取得することもできました。今年は「M Lab」の稼働も本格化するため、自分が主導した研究成果で事業化をすることも目標です。

岡田:園原さんの研究に対する姿勢は本当に徹底されていて、とことんやる人です。僕たちの想像を超えるような研究成果が生まれることを楽しみしています!

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