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レースレポート

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全日本ロードレース選手権 第3戦 in オートポリス

開催日
2013年6月1日(土)〜2日(日)
開催サーキット
オートポリス
天候(決勝)
JSB1000 曇り-路面状況:ウェット/ST600 雨-路面状況:ウェット
出場クラス
JSB1000/ST600
ライダー
高橋巧/亀谷長純
予選結果
高橋巧:4位/亀谷長純:16位
決勝結果
高橋巧:9位/亀谷長純:(R1)12位、(R2)9位

レース結果

 梅雨入り後の開催となった今年の全日本第3戦オートポリス2&4大会。 今回はJSB1000クラスとST600の2クラスのみが行われる。特にST600は1回のレースウイークに二つのレースがあり、シリーズの流れという意味でも重要なものとなる。
 阿蘇の山間にあるこのサーキットでのレースは、晴天になると張り替えた路面ということもあり、アップダウンが組み合わされて非常にチャレンジングでライダーに好評だが、雨が降ると一転、霧が出たり路面のグリップも変化したりとやっかいなコースになってしまう。
 迎えたレースウイーク。金曜日のART合同テストはドライコンディションで行うことができたが、 翌土曜日は朝から雨。このため、予選、さらにST600の第1レースはウエットコンディションの中で行われることとなった。さらに決勝日も午前中は雨となり、その後は路面が乾いていく中でのレースという難しいコンディションとなってしまった。

JSB1000

 1週間前の事前テストは順調にこなしていた高橋だったが、セッション終了間際に転倒。ライダーにケガはなく、チームはワークショップに戻ってマシンを修復。レースに臨むこととなった。しかしレースウイーク金曜日の走行でも高橋は転倒。やや気になる流れとなった。
 ウエットになった土曜日の予選はノックアウト方式。 Q1を6番手でクリアし、さらにタイムアップして上位をねらおうとする高橋。 Q2セッションスタートからタイムを上げ、3番手まで上げたが4周目に転倒。 ライダーにケガはなかったが、予選グリッドは4番手となった。
 決勝日は午前中まで雨が降り、このクラスの決勝前には止んでいた。 しかし路面はウエット。高橋はレインタイヤでグリッドに着いた。 レースがスタート。高橋はやや出遅れ、、オープニングラップを7位でクリア。 早くタイムを上げて上位グループに追い付きたいところだが、トップグループが2周目に1分59秒台へ入れるのに対し、高橋は2分をなかなか切れない。このため順位も9位前後の走行となる。 レース中盤に7位まで順位を上げるがそこからさらにタイムを上げることはできず、結局9位でチェッカーとなった。

ST600

 亀谷は自身のレース活動と並行して、アジア選手権CBR250Rカップのアドバイザーとして若手ライダー育成をしており、 その仕事との兼ね合いから、事前テストは一日のみの参加となった。 しかし前回のレース後、スポーツランドSUGOでテストを行うことができたことから、徐々に2013仕様のCBR600RR、ブリヂストンタイヤというパッケージングへの順応を見せ始めていた。
 金曜日はその流れから走ることができたが、土曜日の予選はヘビーウエット。 さらにこの日のスケジュール最後に組み込まれている第1レースは雨脚が強く、 主催者がレース開催を躊躇するほどの降りとなってしまった。 ART、選手会それぞれの代表がコースを車に乗ってチェック。 この結果、走行に危険はないと判断され、予定通りレースは行われることとなった。
 予選グリッド16番手で第1レースがスタート。 亀谷はオープニングラップで12位まで浮上。6周目11位に上がる。終盤になって走りのリズムをつかんできた亀谷はタイムを上げていくが、12位でゴールとなった。  このレースの亀谷自身のベストタイムが2分7秒379。 さらにウエットセッティングを進めたマシンで臨んだ決勝日朝のウォームアップ走行では 2分4秒684までタイムを上げ、7番手に付けることができた。 決勝への手応えを感じながらスターティンググリッドに並んだ亀谷だったが、雨は小降りとなり、条件がまたしても変わってしまった。 スタートグリッドの16位から1周目11位までジャンプアップ。 4周目に8位までさらに順位を上げていく。このラップには自身のベストラップとなる2分1秒651をマーク。 上位陣と遜色のないペースで走ることができ、最終的にチェッカー時には9位となっていた。

チームメンバーのコメント

◆本田重樹監督

 今回のST600クラスは二つのレースがあるということで、マシンのセッティングが決まればポイントを大きく稼げる絶好の大会でした。ですが残念ながら事前テストでウエット走行をすることができず、レースウイークは雨にたたられ、その中で我々はいいマシンセットを最後まで見付けることができませんでした。亀谷もブリヂストンのレインタイヤの使い方をもう少し研究し、我々も彼の走りのレベルを引き上げられるよう努力を続けていきたいと考えています。結果は残念ですが、また次戦以降、テストを重ねて上を目指します。
 JSB1000クラスの高橋 巧は何をしてもうまくいきませんでした。レースは流れというものがあり、それをうまくつかむことができれば順調にすべてが進むのですが、今回の高橋はすべてが悪い方向へ向かってしまいました。1週間前のテストで転倒し、レースウイークでは2回転倒。高橋自身、苦手と言われてきたウエット路面もうまく走ることができるようになり、成長を見せていたのですが2回も転倒したことから走りのリズムを崩してしまい、攻めの状態まで持っていけませんでした。ですが気持ちを切り替え、次は高橋のホームコースで得意な筑波でのレースなので、本来の走りをリズムを取り戻し、巻き返したいと思います。今回もたくさんの応援をいただき、ありがとうございました。

◆堀尾勇治チーフメカニック

 亀谷長純は事前テストを一日しかできず、そのテストでは短い時間にできるだけマシンをしっかりとセットアップしようということで様々なテストメニューを組んだことから、振り返ってみれば欲張りすぎて消化不良となってしまっていたようです。その流れのままレースウイーク入りしてしまったので、雨となったコンディションの変化に対応しきれず、第1レースは終わってしまいました。 その結果を踏まえ、マシンのセッティングを進めて決勝日朝のウォームアップ走行では表彰台をねらえるレベルまで仕上げられたのですが、今度は雨が弱まり、マシンをそのコンディションに合わせ込むことができず、またしても厳しいレースになってしまいました。この流れを早く脱却できるよう、次のレースまでにしっかりとテストをし、マシンを仕上げたいと思います。
 JSB1000クラスの高橋巧はテストから転倒が続いてしまい、彼の走りのリズムを最後まで取り戻すことができませんでした。 次の筑波は得意なコースなので、そこで自分のライディングを取り戻してもらい、夏の鈴鹿8耐へ向けて調子を上げていきたいと思います。

◆高橋巧選手 JSB1000

 すべてがうまくいかず、予選の転倒も無理したわけではないのですが、雨が思っていた以上に強く降り出していたようで、足下をすくわれてしまいました。決勝はなんとか前に行こうとプッシュしたのですが、どうも走りのリズムが悪く、まったく自分のライディングができませんでした。本当に残念です。

◆亀谷長純選手 ST600

 ウエットのセッティングがまだ出ていない、というのがすべてに影響を及ぼしました。レインタイヤの使い方もまだしっかりとできていないし、マシンもまとめきれませんでした。もう少しテストを重ね、ベースのセッティングを詰めていこうと思います。それがある程度できれば、いいレースができる手応えはあります。

ウェットコンディションの中
レースがスタート

JSB1000 高橋選手(1)

JSB1000 高橋選手(2)

ST600 亀谷選手(1)

ST600 亀谷選手(2)