MUSASHI RT HARC-PRO

武蔵精密工業は「MUSASHI RT HARC-PRO」のメインスポンサー企業です。

スピードへの挑戦

鈴鹿8耐優勝、J-GP2クラスの初代チャンピオン獲得。
華々しい結果でMUSASHI RT HARC-PROの歴史を刻んだ
2010シーズン。 シーズンを終えたライダーとムサシで働く
レースファンとの対談の場が設けられました。
マシンを駆り最前線で戦ったライダーと声援を送り続けた
ムサシマン。 普段は言葉を交わす機会のない両者の本音の
対談の様子をご紹介します。

≪参加者≫ ※敬称略
◆ハルク・プロ ライダー
小西良輝・小林龍太・高橋 巧・中上 貴晶・浦本 修充
◆武蔵精密 レース部チーフ 平・佐藤
◆武蔵精密 ファン代表 浅井・大羽


悲願の鈴鹿8耐優勝。それぞれの感想は?

大羽
鈴鹿8耐は2回目の観戦だったんですけど、優勝した瞬間は涙が出そうでした。
浅井
ゴールした時は私もよく頑張ったって思いました。観戦する側も耐久ですよね。
佐藤
僕はピットに入ってフロントタイヤの交換をやらせてもらったんですけど、去年はタイヤを受け取る作業で今年は交換するタイヤを渡す作業。渡し方ひとつが結果に影響する。去年も緊張したけど、今年は結果に直接つながるという緊張感がありました。8耐の8時間は日常の8時間に比べて中身がものすごく濃い。
中上
スプリントレースと比べるとかなり違いも感じたんですが、8耐という大きい舞台で走ることが本当に大変なことだと分かりました。4日間チームと一緒に行動して8耐は素晴らしい舞台だと改めて思いました。本当に良い経験になりました。
小西
金曜にサーキットに足を運んだんですけど、外から行くと自分が走る時と感じる雰囲気が違うんですね。張り詰めた緊張感があって、いつもこんな雰囲気の中でやっていたのかなっていう感じです。でも中にいたら普段と特に違うところはあまりないんじゃないかな?
高橋
そうですね。特にいつもと違うとは思わなかった。
小西
良い結果がでる時って、そういうものだと思いますよ。
ピットが「やってやる!」という雰囲気でみなぎっているのはいつも同じですね。違ったことといえばとにかく暑かったこと。でもレース中はトップで周回を重ねていくうれしさの方が大きくて、終わった後にはじめて暑かったなって振り返りました。優勝してピット裏で飲んだビールは最高においしかった。

小西選手 初代J-GP2クラスチャンピオン獲得!!

小西
現役として最後のレースでJ-GP2の初代チャンピオンとして名前を残せました。最後に最高の結果が残せて、ムサシさんにもJ-GP2のタイトルもプレゼントできて、最高のシーズンだったかなと思います。来年からはアドバイザーとして、みんなが悩んでることとか、痒いところに手が届く存在になって後輩達が気持ちよく走れるようにがんばっていきたいなと思ってます。でもあまりにも内容がしょうもなかったら変わりに僕が乗りますから(笑)。
小西
紛れもない事実として、共に歩んだ時間というのは一生残ると思うんですよね。それは自分の宝でもあるし、ムサシさんの自慢にもしてほしい。会社こそ違うけど一身同体の仲間だと僕は思ってます。

小西選手から後輩や若いムサシマンに一言

小西
自分を信じることが大事。これはどんな仕事でも共通することだと思う。ものづくりはすごく細かいところまで気を使って成り立っているものだと思うし、僕らも、僕らを走らせてくれるチームの皆がひとつになって初めて結果が出るので。結果を出すための下地を整えて、いかにパーフェクトな状態にもっていくかっていうのは同じだと思うんですね。レースではライダーの華やかな部分が目立ちますけど、みんなが同じように活躍してるんだよっていうのは伝えたい。

ピットに入りサポートを行うムサシレース部のメンバー。
ライダーから見た印象は?

小西
レースウィークになるとムサシの皆さんが現場に来てくれて、ホイールを拭いたりカウルを磨いたりといった準備をしてくれる。普段自分達でやらなければならないことをサポートしてくることで、もっと密度の高いハイレベルな仕事ができるんですよ。ムサシの皆さんの「自分達の仕事が少しでも結果に結びついたら」という熱い情熱を感じて僕らもがんばろうと思うし。相乗効果ですね。最高の環境でサポートしてもらったなって感謝してます。
邪魔になっているところもあるとは思うんです。そうことがあれば言ってもらえれば...
小西
邪魔だなんて全然ないですよ。僕らにとってはどんなことでもやってもらえるってことがすごい財産なので。
浦本
本当に助かってます!
小林
最初の年ってほんとにカウル掃除くらいだったけど、今年は本業のメカニックに近い仕事をしてもらっているんで、もう完全にチームの一員って感じですね。
小西
僕たちのやっていたことをやってもらっているんですごく助かってますよ。 タイヤサービスとか行ったことありますよね?そこまで普通しないですからね。
小林
ガソリンの残量見てもらったりとか結構重要なこともやってもらってますよね。
小西
耐久では残ガスチェックなんて命ですからね。はじめて来た人にいきなりなんてことはないけど、平さんなんてハルクの中ではベテランですからね。ほとんどできる。僕よりできますよ(笑)。

ムサシ応援団について

浅井
ムサシの応援団でレース盛り上げていくために、ライダーからこういうことやってもらえるとテンション上がるっていうことは?
小西
やっぱりね、声をかけてもらうことが一番励みになりますよ。あと、僕が小さいころサーキットに行って感じたことなんですけど、ライダーが手を振ってくれるっていう単純なことがすごくうれしかったんです。なので、実際僕がコース上から観客席に向かって手を振って、手を振り返してくれることがものすごくうれしい。
高橋
ムサシの旗ってコース上からもすごくわかりやすいですし、自分が通るときに振ってもらえるだけでがんばろうって気持ちになります。

ライダーにとっての「Be Unique!」

小林
自分が最近バイクに乗ってて思うことは、楽しいからこそ真剣に取り組める、がんばれるということ。レースを真剣にやることはもちろんなんですけど、レースをどれだけ楽しめるかが大切だと思う。
小西
結局、同じことをやっていたら結果は出ない。人と違うことに挑戦することで結果につながる。皆さんの仕事にしてもそうだと思うんですけど、今のままじゃいけない、何か他に良い方法がないか、いろんな試行錯誤で次の新しいものができる。それの繰り返しなんですね。

「ユニーク」という言葉とはちょっと違うかもしれないけど、人とはちょっと違う形を模索して、挑戦した結果がひとつの形となって次につながっていく。それをずっと続けてきました。 速く走る人間はいっぱいいるけどそのなかで勝てる人間は一人で、チャンピオンはさらに限られる。速さの中に“強さ”が求められますから。

ムサシさんもライバル会社がいっぱいある中で独自の色を出していくというのはものすごく難しいと思うんです。でも皆さんすごく熱い人ばかりなので、またこの先もっと素晴らしいものができるのかなっていう気がします。

(2010年12月14日 武蔵精密工業本社にて)

対談の様子 その1

悲願の8耐優勝!

鈴鹿8耐 高橋選手の走り

中上選手

小西選手

高橋選手

最終戦 小西選手の走り

J-GP2クラス初代チャンピオンを
小西選手が獲得

ムサシレース部チーフ 佐藤(左)・平(右)
レースではピットに入りサポートした

浦本選手

小林選手

浦本選手

小林選手

中上選手

対談の様子 その2

ビジョンフラッグ

参加者全員で記念撮影